医療機関で働く診療情報管理士の仕事内容

診療情報管理士の代表的な仕事内容が、カルテの管理です。

カルテの情報を基に医師や看護師は診察や医療行為を行うことになるため、診療情報管理士がしっかりと管理しなければなりません。

また、患者が入院したり、退院したりした場合、患者についての情報をまとめたサマリーを作る必要があります。

このサマリーのデータが間違っていないかチェックするのも、診療情報管理士の仕事です。

これらの仕事を進めるうえで重要なのがICDコーディングで、WHOが定めている国際疾病分類を意味します。

さまざまな病気を分類したICDの情報を基に、医療機関を訪れた患者の病気を正確に管理することが欠かせません。

ICDコーディングにより患者の病気の情報をまとめておけば、後々データを収集したり、分析したりすることが容易になります。

そして、2016年よりスタートした全国がん登録などの各種がん登録も、診療情報管理士の大事な役割でしょう。

がんと診断された患者の具体的な病状や経過などを、診療情報管理士が登録していきます。

仕事内容はさまざまですが、診療情報管理士は非常にデリケートな個人情報に触れるため、情報リテラシーは必須です。

診療情報管理士は、患者と接することは基本的にありません。

医療機関に勤める職種としては、珍しくコミュニケーションスキルが求められにくいのが特徴でしょう。

もっとも、コミュニケーションスキルが不要というわけではなく、ほかの医療従事者との連携はしっかり意識しなければなりません。